Since 1992, Has been widely regarded as the manufacturer of the world's most advanced omnidirectional loudspeakers.
2022年に日本でも取り扱いを開始したHRS-130は、少しずつですが確実にジャーマン・フィジックスのファンを増やす事に成功しました。試聴会で聴いたお客様の中には、今までのスピーカーとあまりにも異なるサウンドステージに「不思議な音のスピーカー」という感想をお持ちだったにもかかわらず、次の日にはご注文してしまった方もいらっしゃいました。ご自宅に帰って、従来のピストンモーションを行うスピーカーを聴いた時、非常にハイエンドなスピーカーだったにもかかわらず、なぜかいつも聴いているスピーカーの音が不自然で人工的に聴こえ、「不思議だと思っていたジャーマン・フィジックスの音こそが自然でいつも聴いているコンサートに近い音なのだ」と確信していただいてのご注文でした。
このように、ジャーマン・フィジックスに惚れ込むお客様は、長年オーディオに取り組んでおり、さらにクラシック、ポップス、ジャズ、ロックなどのジャンルに関わらず実際に演奏される音に日頃から親しんでいるお客様が多いのです。それもそのはず、世の中には“無指向性”を謳っているスピーカーブランドは多くありますが、そのほとんどは、上向きにユニットを配置し、ピストンモーションして発生した音をディフューザーと呼ぶ反射板に当てて360度に広げている方式や、前後に音を出しているだけ方式、さらには後ろには逆位相の音が放射されている方式がほとんどです。また、全帯域無指向が実現できていても、3WAYや4WAYといった巨大となり、クロスオーバーが複雑になっているスピーカーも存在します。
190Hz以上の帯域をひとつのユニットかつ、無指向で発音できるユニットはDDDユニット以外にありません。ウーハー帯域が360度無指向で放射されるのもジャーマン・フィジックス製スピーカーの特長です。つまり、コンサート会場に近いホールトーンを実現できる唯一無二スピーカーブランドなのです。
そして、2025年。ついに日本でもジャーマンの記念すべき1号機であるBorderland(ボーダーランド)の名前を冠した最新モデル、Borderland Mk4が上陸します。DDDユニットによる無指向放射特性がホールのように包み込む音場を作り出し、12インチのウーハードライバーがHRS-130以上に豊かで自然なサウンドを再現。圧倒的な音楽への没入感を提供します。この音に惚れ込んだらもう戻れません。ご家庭が毎日最高のライブ・コンサート会場になるのです。Borderland Mk4は、その唯一無二のサウンドによって、世界中の権威あるオーディオ・アワードを受賞しており、2025年にもチェコの権威あるHiFi誌「Hi-Fi Voice」からHi-Fi Voice Reference Awardが新たに授与されました。
Borderlandは一般的な6.5インチウーハーと同等の空気を、わずか3g以下の質量しかないDDDユニットで再生できるという特徴が最大限に発揮され、まさに空気のように速く、かつ一切痛々しさのないナチュラルなサウンドを披露します。このDDDユニットに完璧に応答するウーハードライバーの開発こそジャーマン・フィジックス、もうひとつの挑戦の歴史です。最新のBorderland Mk4はベース付近に取り付けられた300mmの密閉ドライバーによって、クラシックやボーカルはもちろん、ジャズ、ポップス、ロックにいたるまで自然かつ、その録音現場、もしくはコンサート当日にタイムスリップしたかのような生々しいサウンドで披露します。通常のスピーカーに慣れてしまったユーザーは最初戸惑うかもしれません。しかし、このサウンドこそ自然であると気づくのにそう時間はかからないはずです。
キャビネットの共振によって引き起こされる音色は、サウンドを滲ませ細部を覆い隠すことによって音質を著しく低下させます。Borderland Mk4は、八角形のキャビネットを使用しています。このキャビネットのパネルは、同等の空間容量を持つ一般的なキャビネットよりもパネル面積が小さいため剛性を高くすることが可能です。さらに内部の重要な位置にはブレースが配置されており、空間容量を損なう事なく剛性を最大限に高めています。
また、反共振対策としてHawaphon®と呼ばれる特殊な制振材を各パネルの内側に適用。これにより、パネルの共振周波数が低下し、その特殊な内部構造によって振動エネルギーが非常に効果的に熱に変換されます。
Hawaphon®は、50dBを超える構造音の広帯域減衰を実現します。これは非常に高い数値です。最後にキャビネット内の空気の共鳴を減衰させるために、内側全体を高密度フェルトの厚い層で裏打ちしてこの素晴らしいキャビネットは完成します。上部はDDDユニットのための密閉キャビティが、その下にはウーハーの為の小さなキャビティが備わります。ここには吸音材が配置され小さな空気の通り道が、その下の巨大なヘルムホルツ共鳴管(吸音材なし)と繋がっています。
Borderlandを最初に見たユーザーは、360度に広がる無指向性がゆえに、セッティングが難しいのではないかと考えがちです。しかしそうではありません。ヘルムホルツ共鳴器をもちいて、300mmものウーハーを強度の高い八角形のキャビネットに密閉で収めており、その低域の制御は一般的なバスレフタイプよりもはるかに容易です。部屋のどの場所に置くのかはそれほど重要ではありません。左右の間隔が決まれば素晴らしいステレオイメージが再現されます。また一般的なスピーカーは角度、つまりトーイン角によってスピーカーのサウンドやステレオイメージが変わりますが、Borderlandは無指向型のため角度調整は必要ありません。キャビネットの設置面積はわずか404mm×404mm。300mmウーハーを搭載したスピーカーとしては、非常に扱いやすいサイズと言えるでしょう。
ただひとつ注意すべきは、設置する部屋に過度な吸音パネルや吸音材は必要ないという事です。無指向型スピーカーは壁の反射音を利用して、ホールにいるような自然なステレオイメージを作り出します。本来楽器は球状に音を発します。Borderlandはまさにそれと同じです。過剰な吸音は、本来の音を殺しかねません。もしスピーカーの感度が非常に低く感じたり、音にエネルギーが足りない、もしくは不自然な音と感じた時は、吸音パネルを外してみる事をお勧めいたします。
世の中には無指向性である事を謳った製品は他にも存在します。しかし、その多くは全帯域を上方向へ放射しディフューザーに当てる事で360度に拡散させる方式を採用しているなど、真の無指向と呼べないものが多いのは前記した通りです。しかし、Borderland Mk4は、音楽再生に重要な帯域である7オクターブを無指向で再生可能なだけでなく、ウーハー部も360度に放射する無指向型です。このような真の無指向スピーカーは本当に数が少なく、しかも2WAYで実現しているスピーカーは他にはありません。この事が、世界中に多くのファンを獲得する唯一無二のサウンドに繋がっているのです。
Borderlandの特別仕上げバージョンであるCarbon Mk4の取り扱いも開始いたします。Carbon Mk4の設計はBorderlandと共通ですが、キャビネットは航空機産業向けに開発された技術を用いた双方向の樹脂含浸カーボン ファイバーによって数層にわたって覆われています。その上に、透明ラッカーを何層にも重ねて塗布。各層の仕上げは、完全に硬化してから手作業で磨き、さらに次の層を塗布しさらに磨くと言う細心の注意と膨大な時間をかけて行う作業であり、最終的に完成したCarbon Mk4は非常に高級感があり、特別に造られたバージョンである事をその外観からアピールします。キャビネット以外のベース部やトップ部などは、光沢のあるブラック・ポリエステルで仕上げられており、細部までぬかりはありません。このCarbon Mk4はドイツのクラフトマンシップの結晶のようなスピーカーなのです。
モデル名 | Borderland MK Ⅳ / Carbon MK Ⅳ |
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型式 | 360°無指向2ウェイ密閉型 |
ユニット | 1×Carbon Fibre DDD / 1×12インチ ウーハー |
インピータンス | 4Ω |
周波数特性 | 28 - 24,000Hz |
クロスオーバー | 190Hz |
能率 | 86dB for1W at 1m |
入力コネクタ | WBT nextgen™バインディングポスト |
サイズ | W404mm×H1,229mm×D404mm |
重量 | 54kg(本) |
付属品 | スパイク、インシュレーター |
保証 | 5年 |