Europe's largest audio manufacture brand, A tube specialist since 1995

2025年11月10日発売予定
スロバキアのカノア・オーディオがVIRTUS A3を発表した時、世界中のオーディオファンが驚きました。世の中にはオールインワンを謳うプリメインアンプは数多くありますが、VIRTUS A3ほど全方位に本気で取り組んだアンプも珍しいでしょう。
VIRTUS A3はデュアルモノ構成の完全差動バランス型ハイブリッド真空管アンプです。デジタル入力とアナログ入力の両方を完全サポート。アナログ信号経路とデジタル信号経路は、各チャンネル独立した多段安定化電源を備えたデュアルモノラル構成で設計されています。アナログ信号回路はデュアルペアのJ-FETトランジスタを搭載したディスクリート対称増幅段による完全バランス設計です。ネットワークトランスポートこそ搭載されていませんが、プレーヤー以外のあらゆる機能がビルドクオリティの高い美しい筐体に収められています。VIRTUS(ヴィルタス)とは、古代ローマにおける美徳であり、勇敢さ、卓越性、勇気といった意味を持っています。HYPERION P1/VIRTUS M1のコンビネーションで真空管アンプのあらたな可能性を提示したCANOR AUDIOが本機で取り組んだオールインワン。本機でも性能の高さとリッチな音色が不思議と両立しているサウンドは健在です。「これ以上のアンプが必要なのか?」使い古された言葉かもしれませんが、自然とそんな言葉が出てきてしまう出色のVIRTUS A3。CANOR AUDIOの快進撃はまだまだ続きそうです。

100W(8Ω)150W(4Ω)のパワー部は、真空管ベースのバランス差動入力段と差動フィードバックパスを備えており、その後段にクラスA電流ダンピング出力段を配置。低電力のウルトラリニア・クラスAアンプが常にスピーカー負荷を制御し、高電力のクラスAB段が重い負荷電流を供給します。この独自の電流ダンピングトポロジーは、繊細なクラスA段を複雑なスピーカー負荷電流から効果的に隔離し、クラスAとクラスABの動作モード間の遷移を一切発生させることがないため、優れたクラスAのシグナル・リニアリティとクラスABの低消費電力というメリットを両立させます。
E88CCを用いた真空管入力段は、真空管サウンドのリッチで温かみのあるサウンドという利点だけでなく、真空管が外部のRF干渉に対する感度が最も低いという特性からも選択されました。アンプの真空管入力段は、アナログまたはデジタル信号経路から完全に差動駆動され、1W/1kHzでわずか0.0002%の歪みを実現しています。
Virtus A3は、ディスクリート回路完全バランスの対称信号経路を特徴としており、信号経路にICベースのオペアンプは一切使用されていません。入力切替は高品質リレーによって行われ、ディスクリート・クラスA J-FETゼロフィードバックバッファに信号が送られます。これらのバッファ出力は差動アナログステップ・アッテネーターを駆動し、精密なチャンネルマッチングと最高峰のオーディオ性能を実現します。完全直流結合方式を採用したDCサーボ技術を実装しているため、信号経路における音響的に有害な交流(AC)コンデンサが不要な事も大きくサウンドに貢献しています。

洗練された冷却システムは、ヒートパイクヒートシンクと低回転ファンの組み合わせという、オーディオアンプでは珍しいソリューションです。パワーステージからの熱を効率的に逃がし、ノイズを発生させる事なく最適な温度を維持しながら、高負荷下でも安定したパフォーマンスを保証します。またタッチ・スクリーンから現在の温度やファンの回転数なども確認可能。もちろんファンの音が聞こえるといった事はありません。

Canor Audioのエンジニアは、出力段用の独自のフラットコイル・カスタムインダクタの開発に多大な時間と労力を費やし、細部まで慎重に設計しました。この高度な設計により、信号の完全性が担保されるだけでなく、さらなる歪が一切発生しない事が保証され、オーディオ出力の純度と精度が維持されるのです。多くの部分をマニュファクチュールできるCanor Audioの強みがこのような小さな部品にも活かされています。

USB入力はガルバニック(電気的)絶縁されており、ノイズの多いコンピュータ環境と「繊細な」オーディオシステム間のグランドループを防止します。この絶縁プロセスにおいて、USB信号は低位相ノイズクロックに再同期され、入力USBジッターを低減(USBアイパターンを改善)します。USB入力はRFフィルタリングも施され、外部からのRFエネルギーがオーディオシステムに侵入するのを低減。絶縁分離、USBジッター低減、RFフィルタリングの組み合わせにより、外部USB信号はVirtus A3の内部USBデコーダ回路に供給される前に可能な限り「デトックス」されるのです。

非同期USB入力は、最大768kHz/32ビットのPCMオーディオデータとネイティブDSD512をサポート。さらにユーザーの好みに合わせた9種類のフィルターを選択可能。USB入力に加え、光入力、同軸入力、バランスAES-EBU入力を搭載し、デジタルベースのPLL回路によって入力信号のジッターを低減。デジタル - アナログ信号変換にはデュアルESS DACを採用し、重要なDACアレイにはディスクリートアナログレギュレータを採用しています。
ESS DACのマスタークロックには、振動絶縁された低位相ノイズクロックを使用。ESS DACアレイからのバランス・アナログ出力は、歪みを低減するために内部抵抗アレイの電圧係数変調を最小化する電流モード(I/Vモード)で動作し、高いリニアリティを実現します。アナログ段は、大電流クラスA出力段を備えた独自のJ-FETベースの完全対称ゲイン段を備えています。

Virtus A3は高品質ディスクリートフォノステージを搭載し、MM/MC両カートリッジに対応。PH1.10やAsterion V2といった世界中で高い評価を得てきたフォノアンプ設計の巧みさは、Virtus A3の内蔵フォノステージでも遺憾なく発揮されています。もちろん、カートリッジ負荷調整やゲイン調整機能も備えています。カートリッジ負荷はフロントパネルのタッチパネルインターフェースから選択可能です。
CANOR製品で初めて、1.3インチLCDタッチ スクリーンを実装しました。その意図は、CANORデバイスとのまったく新しい対話体験の方法を提供することでした。ディスプレイに指でタップ、スワイプするだけですべての機能と設定にアクセス可能です。ディスプレイの周囲に回転ノブがあり、ユーザーはVirtus A3 の制御をできるだけ簡単にそして直感的にコントロールできるのです。もちろん、従来通りのリモコンも付属しており、離れた場所からのコントロールも可能です。

ボリュウム外周リングのみが回転するCCDベースのポジション・センシングシステムが実装されており、正確な音量(99ステップ)とメニュー制御を実現。CCD(電荷結合素子)センサーを使用して動きを正確に検出し、スムーズな調整を可能とします。従来のロータリーエンコーダーやボタンと異なり、洗練された耐久性のある新しい制御方法であり、使い易さとデザイン性を向上させました。


| 型番 | VIRTUS A3 |
|---|---|
| 価格 | ¥1,540,000(税込) |
| 出力 | 100W(8Ω)×2 / 150W(4Ω)×2 |
| ヘッドフォンアンバランス出力 | 500mW(30Ω) / 70mW(300Ω) |
| ヘッドフォンバランス出力 | 500mW(30Ω) / 270mW(300Ω) |
| アナログ入力 | XLR ×2, RCA ×2, PHONO×1 |
| アナログ出力(可変) | XLR×1, RCA×1 |
| デジタル入力 | USB TypeC×1,COAX×2, TOS×2, AES/EBU×1 |
| ゲイン | 34.5dB |
| 入力感度 | 550mV |
| フォノゲイン | MM40dB/46dB, MC60dB/66dB 切替 |
| フォノ負荷容量 | MM50pF/150pF/300pF/400pF, MC47k/1k/100Ω/50Ω/10Ω |
| ダンピングファクター | 180(4Ω),380(8Ω) |
| 周波数帯域 | 10 – 35,000 Hz ±0.5dB/5W |
| 入力インピーダンス | 50kΩ |
| DACセクション | ESS9038(Dual Mono)×2 |
| ヘッドフォン端子 | 6.3mm jack, 4-pin XLR |
| THD | < 0.005% / 1kHz,5W, < 0.008% / 1kHz,1W |
| S/N比 | > 90dB / 20Hz – 20kHz |
| 使用真空管 | E88CC×2 |
| 電源 | 100V 50-60Hz 430VA |
| サイズ | W435×H130×D460 mm |
| 重量 | 18.0kg(梱包時23kg) |
| 付属品 | 専用リモコン |
| 機能 | ディマー機能, デジタルフィルター(9種類から選択可能), アナログ各入力ゲイン調整機能(+3dB/+6dB), スクリーンセーバー選択機能, 入力スキップ機能, 入力ホームシアターモード選択機能, ヒートシンク温度と冷却ファン回転速度表示機能 |