Still an unknown brand.
But the world's most famous speaker consultant has finally launched his own brand.

2026年1月30日発売
2021年に日本でも取り扱いを開始したFINK team。カールハインツ・フィンク率いる世界最高峰の技術者集団FINK AUDIO-CONSULTINGが自分達がリラックスして音楽を楽しむために開発したKIM(キーム)は、独自のAMTツィーターと200mmのパルプコーンから放たれるグルーブ感満点のサウンドでここ日本でも人気を博してきました。現在お客様から御評価いただいているタクトシュトック取り扱い製品に対するサウンドイメージを決定付けたのはKIMであると言っても過言ではありません。
我々とFINK teamが出会うきっかけを作ってくれたのは毎年ドイツミュンヘンで開催されてきた世界最大規模のオーディオショウである”HI END MUNICH”でした。オーディオショウHI END は1982年に初開催され44年もの歴史を持っていますが、ミュンヘンは2025年までなんと21年も開催地に選ばれてきました。会場の都合もあり2026年はオーストリア・ウィーンに開催地が変更となる事が発表されたのは記憶に新しいと思います。
FINK teamは、自分達の知名度アップに大きく貢献してくれた21年間に感謝するための特別なスピーカーを製作する事にしました。それがKIM MUNICH FAREWELL EDITIONです。直訳すると「ミュンヘン別れのエディション」。21年間の開催に感謝し、世界限定たった21ペアの特別なKIMの誕生です。HI END MUNICH 2025の会場で披露されたこのスピーカーは、KIMの良さはそのままに旗艦モデルBORG episode 2のために開発された新技術を投入し、特別なフィニッシュで仕立てられました。
もちろん、我々TAKTSTOCKにとってもKIMは特に思い入れのあるスピーカーです。 会場で交渉し、日本用に2ペア確保する事に成功しました。そう、KIM MFEは日本限定2ペアです。
▮世界限定21ペア (日本割り当て限定2ペア)
▮天然無垢材を使ったフロントパネル
▮アップグレード・ツイーター
(BORG E2と同グレード・マグネットシステム)
▮ツィーターにBORG E2と同グレードのオートトランスフォーマーを採用
▮MFEのみの特別カラー仕上げ
(アッシュ・フロントパネル / サイドパネル・グレー)

KIM MFEのために用意されたのは圧倒的な質感を実現する天然無垢材を使ったフロントバッフル。その美しさと豪華さはこのスピーカーが特別な存在である事を見るものに訴えかけます。
FINK teamのスピーカーを語る上で最も重要な要素のひとつがエンクロージャー構造です。シンプルに見える外観からは想像もできないオリジナル技術が多数内包されています。スピーカー設計において、キャビネットのSN比は最重要ポイントです。最先端のユニットを設計製造し、完璧なクロスオーバーを設計してもキャビネットが曲に合わせて歌っているようでは意味がありません。実現には空間内でドライブユニットを素早く静止させる事とエネルギーを可能なかぎり外に放射しない事が求められます。
何年もの間、スピーカーの設計において、ポリエステルやウールといった「魔法の」吸収材をキャビネットに詰め込む設計と、比較的内部に空間を保つ設計の間で、論争が繰り広げられてきました。全ての設計要素と同じように、どちらにも賛成する意見があります。
大量に詰めた何かは、サウンドを”遅く”してしまう傾向を持っていますが、よりHiFiサウンドになると言われています。しかし、グルーヴ感に欠ける面白くないサウンドになりやすいのも事実です。KIMのエンクロージャー構造はこの論争に終止符を打つほどの完成度を誇ります。詰める何かは必要か?答えはNOです。
放射エネルギーを最小にするための設計は、レーザー干渉計とFEA(有限要素解析)の恩恵なしには不可能ですが、世界で最高の測定機を揃えているFINK teamの力はここでも遺憾なく発揮されます。フロントバッフルは、AMTツィーターを中心に幅が300mmから205mmに狭められており、高域の指向性を助け、余計な回析を最小限に抑えます。オリジナル・ダンピング材で接着された多層構造のMDFパネルがフロントバッフルを形成し、精密なCNC加工が施されます。サイドとリアパネルにも同様の手法が用いられていますが、さらにサンドイッチ構造が加わっており、パネル共振の不用意な広がりを避けるために、ブレーシングが一次元内で行われます。

振動に関するスペシャリストであるシュトランク氏が設計した独自のアブソーバーが定在波を除去。この独自のヘルムホルツ共鳴器は定在波と逆位相になっており、この画期的な構造により一般的なスピーカーのように大量の吸収材を用いる事なく定在波を打ち消します。つまり、よりHiFiなサウンドを実現しながら、低域は速く、グルーヴ感をも併せ持ったスピーカーを完成させる事ができるのです。

バスレフポートや、通気口をもったエンクロージャーは、スピーカーを設計する多くの人を混乱させてきました。彼らは設計の悪いバスレフ型スピーカーを多く聴いてきたために、ブーミーでタイミングの悪い低域になる原因はバスレフポートにあると思いがちです。しかし、そうではありません。適切に設計されたバスレフポートは、低域のパワーハンドリングが大幅に向上し、重要なオクターブの低音は強化され、さらに2ウエイ・スピーカーにおいては、中域にさらなるリアリズムを加える事が可能です。リアパネルに組み込まれたスロット・バスレフポートは37Hzにチューニングされており、”Clean Port”と呼ばれる反位相のレゾネーター(共振器)により、ポートの共振を抑えます。もちろん、壁際に設置されてもその影響は最小限になる設計がされており、バスレフ型のデメリットと思われる要素は皆無です。

KIM MFEのツィーターは一見通常のKIMと同じに見えますが、BORGに奢られたものと同一グレードのマグネットシステムに強化されています。これにより、後述するクロスオーバーパーツの使用が可能となりました。もちろん、通常のKIMと比較してマグネットの変更が高音質化に大きく寄与している事は言うまでもありません。
ツィーターには、オスカー・ハイル氏が確立した原理に基づいて動作するエアーモーション・トランスフォーマー(AMT)を採用。FINK teamとムンドルフ社で共同開発したKIM専用のオリジナルAMTは、厚さ25μm(0.025mm)のプリーツ加工されたカプトン振動板に、50μm(0.05mm)のアルミニウム・ストリップを組み合わせたものです。カプトンは優れた内部ダンピングを持っており、驚異的な低歪みを実現します。高精度な製造のために、独自のエッチングプロセスを開発し長期間によるテストを積み重ねて振動板の構成を最適化する事に成功しました。25μmの厚みは非常に薄く感じますが、世の中に存在するAMTユニット素材の中では厚い部類に入ります。そのためのマグネットは一般的なAMTに比べて数倍のパワーを持っているのですがMFEではさらに強化され、さらにコイルはダンピング層を設けてカプトンに接着されています。これらの独自の技術によって、ハイスピードかつ低歪みで高解像度というAMTのメリットを持ちながら、とげとげしさの微塵もない素直なサウンドを獲得する事が可能となりました。

110mmのAMTを採用する事で水平方向に広い指向性を獲得し、広いリスニングエリアで良好なステレオイメージを実現しました。また垂直方向の指向性は意図的にコントロールされており、悪影響を与える天井や床からの反射を抑えると共に、音像が不必要に高くなってしまう事を防いでいます。このオリジナルAMTは、FINK teamのエッセン工場でひとつひとつ丁寧に組み立てられ、歪みが最も少なくなるように調整されます。
基本的なクロスオーバーのトポロジーは、24dB/octの減衰スロープを持ち、-6dBでクロスする4th order acoustic Linkwitz-Riley(LR4)ですが、HFユニットにはオールパス・ディレイを設け、ウーハーのドライブのために低域にシンプルなインピーダンス補正を施しました。全てのコイルはゼロディストーション空芯設計で、抵抗は低インダクタンスタイプとバイファイラタイプを組み合わせています。この抵抗や使用されるポリプロピレン・フィルムコンデンサなどは全て、ムンドルフ製の特注品です。結果、平均インピーダンスで8Ω、最小でも5.9Ω、能率86dB(1W時)という素晴らしいスピーカーが完成しました。MFEのツィーター部は新たにBORG episode 2と同グレードのオートトランスを使用して、HFユニットの感度がウーハーレベルに完璧に調整されました。

※写真はBORG episode2のものです。
80年代以降世界のトレンドはスリムなボディに、小型化したユニットを複数用いるという手法となりました。19mmツィーターを搭載した古典的な2ウエイ・スピーカーは、8インチ、6.5インチ、5インチとユニット径が変化していき、さらには4インチのミッドレンジユニットを搭載するようになりました。同時にツィーターは一般的に25mmから29mm程度へ移行しました。使われる素材も変化し、近年ではセラミックやベリリウム、アルミといった金属製ユニットが当たり前になりました。このような手法や素材の変化にはもちろん狙いがあり、空間表現や定位の良さ、低域のハイスピード化と量感の両立などがあげられます。しかし、そこには不利になる要素も多く存在しているにも関わらず、世界中がそのトレンドの中で設計を行っています。
FINK teamは35年間あらゆるブランドのスピーカー、ユニットを設計してきました。もちろん金属製の素材も長年開発しており、その膨大な研究データは他社の追従を許しません。そこで、自らのスピーカーブランドを立ち上げるにあたり、流行を追うのではなく、もう一度全ての素材の可能性を見つめなおし、あらゆる研究を行いました。そこで出された結論は、紙(パルプ)素材は使い方を間違わなければ現在でも最高の素材であり、素晴らしい設計のパルプコーン・ドライバーはあらゆる要素で、他の素材の上をいくというものでした。

KIMのために開発された8インチのオリジナルドライバーは、BORGの10.25インチに比べるとわずかに最大SPLに差はでますが、フルレンジで素晴らしいパフォーマンスを発揮します。超大型マグネットの採用とクロスオーバーに空芯コイルを使用する事で32Hzまで低歪かつクリーンで正確な低域を実現しました。新開発のラバー・ハーフロール・サラウンドは、特殊な素材で非常に柔らかいにも関わらず動作時に引き起こされるカラーレーションを排除するためにコーン紙を素早く終端させます。
KIMにはFINK teamが設計し、オーステナイト系304非磁性ステンレスから加工した専用スパイクが付属しています。耐久性、精密加工性、耐環境性に優れたこのスパイクはKIMから最高の性能を引き出すだけでなく、フローリングなどに傷をつけたくない場合は、先端部をドーム型に変更する事も可能となっており、ユーザーはインシュレーターなどを別途用意する必要がありません。数多くのスピーカー設計を請け負ってきたFINK teamならではの配慮と言えるでしょう。

スタンド設計はスピーカーにとって非常に重要です。どのスピーカーにも合うスタンドなど存在しません。KIMのためだけに設計されたこのスタンドは、エネルギーを蓄積せず最適に逃がすよう意図的に軽量化されており、音響効果が最も低くなるように表面積が少なく、全面が開放されています。ボックス型スチールで製作されているため非常に剛性が高く、約5度の角度が設けられています。この角度によって3 ~ 4m の一般的な試聴距離で、ソファーなどに座ったリスニングポジションで最適な再生が可能となります。スタンドはスピーカー本体と連結されているため、落下の心配もありません。
低抵抗で接続性の高い無垢の銅をニッケルメッキした重量級のスピーカー端子は、非常に握りやすく接続のしやすさに加え、長期間放置した後でも容易に緩める事が可能です。また設置される部屋や接続されるアンプに合わせる事ができる2つのコントロール端子を装備。HFコントロールは高域のレベルを3段階で微妙に変化させる事が可能です。また、組み合わせるアンプに合わせて変更可能なダンピングコントロールも装備。真空管アンプ、アンティークアンプのようなダンピングファクターの低いソリッドステートアンプ、そしてダンピングファクターの高いソリッドステートアンプに適した3ポジションが用意されています。

日本の確保した2ペアのKIM MFEは、フロントバッフルは天然無垢材が美しいアッシュ仕上げ。サイドパネルはグレーカラーとなっています。この日本に2ペアしか存在しないKIM MFEを購入できた幸運なお客様は、音楽のみに没頭し続けられるオーディオ人生の終着駅となる特別なスピーカーを手にすることとなるのです。
| モデル名 | KIM MFE (キーム MFE) |
|---|---|
| 型式 | 2ウエイ・バスレフ型(スタンド一体型) |
| ユニット | 1×110mm オリジナル AMTユニット/強化マグネット |
| 1×203mm オリジナル・パルプコーン(38mm径ボイスコイル) | |
| 周波数特性 | 35Hz ~ 25kHz(-6dB)/ 45Hz ~ 23kHz(-10dB) |
| 能率 | 86 dB @ 2.83 V / 1 m |
| 全高調波歪 | 0.2 % THD @1W |
| クロスオーバー | 2200 Hz |
| 平均インピーダンス | 8Ω以下 |
| 最低インピーダンス | 5.9Ω@160Hz/td> |
| サイズ | H854×W300×D310(412 スタンドの傾き含む)mm |
| 重量 | 25.1 kg / 台(固定スタンド含む) |
| セッティングスイッチ | ツィーターレベル(3段階) |
| ウーハーダンピング(3段階) | |
| ターミナル | シングルワイヤ接続 |
| その他 | 世界21ペア限定(日本2ペア限定) |